マメ知識

昆布の種類・産地・用途について【だし用・具材用に適した種類がわかります!】

Pose syourai woman昆布の種類や産地で使用する用途が変わるのか悩んでいる人
「昆布の種類や産地によって、ダシ用か食べる用かを使い分けする必要があるのか知りたい。使い分けする必要があるなら、その違いについて教えてほしい。産地についてもざっくりと教えてほしい。」

 

こういった疑問にお答えします!

  • ①昆布の種類と用途について
  • ②昆布の種類は大きく8つに分けられる
  • ③昆布の種類でのオススメの使用用途について
  • ①昆布の種類や産地により、それぞれ使い道が違うことが理解できる
  • ②昆布の種類や産地に合った、活用方法が理解できる
  • ③ざっくりと昆布の生産地の場所が理解できる(簡易地図あり)
  • ④プロの味を家庭でも再現できるようになる

この記事を書いている僕は、昆布作業歴が25年ほどで「昆布の生産量日本一」の町である「南茅部地区」に現在も住んでいて、昆布の作業をしつつもサイトを運営しています。

興味があれば、こちらの「こんぶ先生のプロフィール(@konbulog)」もチェックしてみてください。

昆布に関しての素朴な疑問や、不安な方はぜひ記事をご覧ください。

※記事は2分くらいで読み終わります。深掘りした解説などは、関連記事にてご確認ください。

昆布の種類・産地・用途について

昆布の種類・産地・用途についての分布図

昆布には種類があり、それぞれの種類によって使用用途が異なります。

その理由は、ダシのよく出る昆布と、ダシがあまり出ない昆布があるからです。

昆布といっても、産地が違ったり、種類(品種)が違ってきます。
お米を例にあげると、「秋田こまち」と「ふっくりんこ」とでは産地も違う上、特徴も全然違います。

昆布も同様に、種類(品種)や産地が違うだけでなく、特徴も当然違ってくるのです。

昆布の種類と産地は大きく8つに分けられる

昆布の種類(品種)は大きく8つに分けられます!

昆布の種類は大きく8つに分けられる
  • ①利尻昆布(りしりこんぶ)
  • ②羅臼昆布(らうすこんぶ)
  • ③真昆布(まこんぶ)
  • ④ガゴメ昆布
  • ⑤日高昆布(ひだかこんぶ)
  • ⑥長昆布(ながこんぶ)
  • ⑦厚葉昆布(あつばこんぶ)
  • ⑧細目昆布(ほそめこんぶ)

昆布は大きく分けて8種類ありますが、それぞれに特徴があります。

それぞれの昆布の「産地・水揚げ量・特徴・主な用途」をサクッとご紹介します。
※水揚げ量に関しては、北海道庁水産統計→マリンネット北海道からデータ引用(2016年のデータ)

①利尻昆布について

利尻昆布の産地・生息分布地図

産地:利尻・礼文・稚内などの北部の沿岸
水揚げ量:年間790トンほど

特徴
  • 薄い塩味で風味の良いダシが取れる
  • 香りと風味のバランスがよい
  • ややカタい
  • 見た目は比較しずらい
主な用途
  • ダシ用
  • 塩昆布
  • おぼろ・とろろ昆布など

②羅臼昆布について

羅臼昆布の産地・生息分布地図

産地:羅臼沿岸
水揚げ量:年間360トンほど

特徴
  • 香りが良くダシは濃厚で黄金色
  • 最高級だしとして名高い
  • かつお節との相性がよい
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • ダシ用
  • 昆布〆
  • 佃煮
  • おしゃぶり昆布など

③真昆布について

函館(南茅部)真昆布の産地・生息分布地図

産地:主に函館沿岸
水揚げ量:年間3,000トンほど

特徴
  • 上品な甘みでうま味が強く、ダシは濃厚で透明
  • 天皇への献上昆布として名高い高級品
  • 養殖が盛んで昆布の水揚げ量は日本一(南茅部地区)
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • ダシ用
  • 塩昆布
  • おぼろ・とろろ昆布
  • 佃煮
  • バッテラなど

④ガゴメ昆布について

ガゴメ昆布の産地・生息分布地図

産地:主に函館沿岸
水揚げ量:詳細データなし(比較的少ない)

特徴
  • 加工用として用いられる
  • 粘り気がかなり強い
  • ダシとして使われることはほとんどない
  • 見た目はゴツゴツしているため、すぐわかる
主な用途
  • とろろ・おぼろ昆布
  • 松前漬けなど

⑤日高昆布(三石昆布)について

日高(三石)昆布の産地・生息分布地図

産地:主に日高地区
水揚げ量:年間2,700トンほど

特徴
  • 調理用として使われる
  • 安価なためダシ用としても使われるが、うま味は少ない
  • 柔らかく煮えやすい
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • 昆布巻
  • 佃煮
  • おでん用の具
  • ダシ用など

⑥長昆布(歯舞(はぼまい)昆布)について

長昆布(歯舞)の産地・生息分布地図"

産地:釧路沿岸
水揚げ量:厚葉昆布などと合わせて年間5,800トンほど

特徴
  • 長昆布というだけあってとにかく長い(15mにもなる)
  • うま味は少ない
  • だしよりも食べる料理に向いている
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • 佃煮
  • おでん用の具
  • 昆布巻など

⑦厚葉昆布(歯舞(はぼまい)昆布)について

厚葉昆布(歯舞)の産地・生息分布地図

産地:釧路沿岸
水揚げ量:長昆布などと合わせて年間5,800トンほど

特徴
  • 厚葉昆布というだけあって葉に厚みがある
  • 厚みはあるが、ダシには向かない
  • おぼろ昆布用に使われる
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • 昆布巻
  • 佃煮
  • 酢昆布など

⑧細目昆布について

細目昆布の産地・生息分布地図

産地:北海道の日本海側沿岸
水揚げ量:年間10トンほど

特徴
  • 細目昆布の名の通り幅が細い
  • 細目の形で粘りが強い
  • とろろ昆布などの加工用に使われる
  • 見た目は比較しづらい
主な用途
  • おぼろ・とろろ昆布
  • きざみ昆布など

昆布の種類・産地別でのオススメの使用用途について

昆布の種類・産地別でのオススメの使用用途について

だし用にオススメな昆布の種類について

だし用にオススメな昆布の種類について
だし用としてオススメする昆布の種類
  • ①羅臼昆布
  • ②利尻昆布
  • ③真昆布
  • ④日高昆布

順番については、希少価値の高い順に並べました
値段の比較をしやすいように、商品価格のわかるリンクも掲載しております!

その他の昆布関連の商品をみたい方は、商品リンクのボタンを押していただけると確認いただけます。
※購入ボタンではありませんのでご安心ください

 

①羅臼昆布は、稀少価値が高いということで、値段が高いことを意味しますが「黄金色で香りやうま味が強い」という唯一の特徴があるため、とくにダシ用としてオススメです。

②利尻昆布、③真昆布に関しては、希少価値という点では利尻昆布をオススメしますが、うま味や風味、生産量・価格から考えれば、真昆布がオススメです。

日高昆布に関しては、うま味が少ない、という点でダシ用としてはあまりオススメはしませんが、比較的安価なため、家計に嬉しい商品といえます。

具材用にオススメな昆布の種類について

具材用にオススメな昆布の種類について
具材・料理用としてオススメする昆布
  • ①長昆布
  • ②日高昆布
  • ③厚葉昆布

具材・調理用にオススメな昆布の特徴としては、比較的柔らかく、調理しやすいことがポイントです。

①長昆布・②日高昆布・③厚葉昆布は、煮物や昆布巻き、おでんの具といった食べる料理にむいている昆布といえます。

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ただし、長昆布・日高昆布・厚葉昆布だけが食べる用に向いている、とは言い切れません。

その理由は、養殖で育てられている昆布は定期的に「間引き」をするため、うま味の少ない若くて柔らかい昆布の生産・商品化もしているからです。

我が町(南茅部)特産の真昆布にも、収穫時期の早い昆布があり、早い時期の収穫のため、柔らかく食べる料理にふさわしい昆布です。

地元民はその昆布を昆布巻の材料にしたり、なべの具材やおでんの具として利用しています。

まとめ:昆布は種類・産地別で使用用途を使い分けましょう

昆布の種類は8つ
  • ①利尻昆布(りしりこんぶ)
  • ②羅臼昆布(らうすこんぶ)
  • ③真昆布(まこんぶ)
  • ④ガゴメ昆布
  • ⑤日高昆布(ひだかこんぶ)
  • ⑥長昆布(ながこんぶ)
  • ⑦厚葉昆布(あつばこんぶ)
  • ⑧細目昆布(ほそめこんぶ)
ダシ用にオススメの昆布
  • ①羅臼昆布
  • ②利尻昆布
  • ③真昆布
  • ④日高昆布
具材・料理用にオススメの昆布
  • ①長昆布
  • ②日高昆布
  • ③厚葉昆布
  • ※養殖で間引きされる若い昆布
加工用として使われる昆布
  • ①ガゴメ昆布
  • ②細目昆布
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